2020年のまとめ
ちょっと早いけれど2020年のまとめ。
まず、米は前年より作付けが110アール減った。今年から全圃場を密苗仕様の田植機を導入し、播種量乾籾180g/1枚の中苗で10アールあたり平均15枚使用と前年比13枚減となった。これにより経費、労働力が減少した。
7月5日から中干しに入ったが長雨のため田んぼは乾かず。一転、出穂期以降の天気は晴れが多く高温で推移した。そのため積算温度による稲刈り適期は早まったが実際は登熟具合はそれほどでもなく、稲刈り開始は9月27日と前年より1日早まっただけであった。稲刈り期間は天候に恵まれ休むことなく終えられた。
今年も全量一等米、反収10.5俵と前年に比べて0.3俵減少した。作況指数104(やや良)だったが、網下が多かった。全国的に新型コロナウイルスの影響による外食産業の低迷、本年産の需要減が見込まれ、概算金は「まっしぐら」で1俵あたり11,400円と前年より1,100円安だった。
次に枝豆は前年と同面積で4品種を作付けした。お盆前の「味風香」を復活させた。ハト害対策として播種後に不織布をベタ掛けしたことが奏功し、ほとんど被害がなく発芽した。播種後から朝晩の低温が続き生育が遅れると思われたが、この不織布による保温効果もあって生育は平年並みだった。7月からの長雨で圃場に入れず中耕除草が上手くできなかった。適期の防除をして病虫害は皆無だった。
総収量4,242kg(+1,428kg)で当初目標4,000kgを達成。反収は530kg。A品率は53.3%(-24.4P)で早生種で低く晩生種で高かった。これは前半の長雨や後半の高温、台風が来なかったこと等々生育期の気象条件が大きく関係していると思われた。
今年はコロナ渦で外食控えもあり、特に夏場に需要のあった「湯あがり娘」が打撃を受けて1箱(3kg入り)で最安400円と前年より1,100円安く収益は93ポイント減少した。その後の「青森福丸」や「在来毛豆」は主に家庭用として需要があり、市場では終始高値で1箱(3kg入り)で2,110円~2,100円で推移したため、結果的に就農以来の最高収益を上げることが出来た。売上はこれまで最高収益を上げた前年に比べて17ポイント増加した。
総収益は米の作付面積が減ったことと概算金が安かったこともあり、枝豆の収益こそ増加したものの前年に比べて31ポイント減少した。
毎年の事であるが、今年も年明けから少雪に始まり、春先の低温、7月の長雨、8月以降の高温と天候に悩まされた年であった。それと新型コロナウイルスにより想定外の影響があり、あらためて農業を見つめ直すことができた1年であった。