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2011年2月19日 (土)

WTO審査報告書報道 解釈の違い?

「TPP検討 日本を評価」の一部報道が波紋 WTO審査報告書【e農net 2/18】

世界貿易機関(WTO)が日本の貿易政策を審査した報告書をめぐって、一部報道機関が「環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を検討していることを前向きに評価した」と報じたことが、農業や政府関係者の間に波紋を広げている。報告書にそういった記述はなく、「TPPに前のめりな姿勢に国際機関のお墨付きを与え、開国を後押しする意図」(農業団体幹部)が見え隠れするからだ。

報告書は、日本のTPP交渉への参加検討について「強い関心を示し、真剣に検討しているが、結論に至っていない」と説明。政府がTPPの影響について試算を示したことを「(費用対効果をあまり分析しない日本政府の)数少ない注目すべき例外の一つ」と、皮肉を込めて称賛した。政府関係者も一部報道について「評価されているのは、参加を検討していることではなく、その手法なのだが」(外務省幹部)と戸惑う。

そもそも、WTOの前身である「関税および貿易に関する一般協定(GATT)」は、世界経済のブロック化が戦争を引き起こした反省から生まれた組織で、加盟国の産品を同等に扱うという無差別原則を掲げている。ある政府関係者は「WTOが特定の経済統合を前向きに評価することはあり得ない」と、「平成の開国」を擁護する国内の報道ぶりに疑問を呈した。

(e農net 2月18日)

TPP参加論議を評価=農業、サービス改革に遅れ-WTO対日審査【朝日新聞 2/15】

【ジュネーブ時事】世界貿易機関(WTO)は15日、日本の貿易政策に関する審査報告書を公表し、政府が6月をめどに結論を出す環太平洋連携協定(TPP)への交渉参加論議を前向きに評価した。一方で農業分野の政府支援に言及、サービス分野とともに「構造改革ペースが鈍化しているもようだ」と指摘し、改善を訴えた。
対日審査は2年ごとに実施され、民主党政権になってからは初めて。この報告書に基づき加盟各国は日本の貿易政策を検証する。検証作業は同日と17日に行われる。
報告書は、日本がTPPに関して真剣に参加を検討していると指摘参加が実現した場合の経済的影響について、政府が具体的な試算を示したことを「より費用対効果の高い貿易政策や措置の導入に貢献する」と評価した。

(朝日新聞 2月15日)

日本農業新聞(e農net)のいう一部報道機関とは、日本経済新聞、時事通信、時事通信から配信を受けている朝日新聞などを指す。

問題は、報告書の内容が「TPP参加を検討していることを評価されているか否か」である。

WTO審査報告書を確認すれば一番分かり易いのだが、探してみても日本語訳のものがみつからなかったので、世界貿易機関(WTO)のホームページから原文を引用した。

WTO審査報告書(word文書)

file.1 「s243-00_e.doc」をダウンロード

file.2 「s243-01_e.doc」をダウンロード

file.3 「s243-02_e.doc」をダウンロード

file.4 「s243-03_e.doc」をダウンロード

file.5 「s243-04_e.doc」をダウンロード

file.6 「s243-05_e.doc」をダウンロード

報告書中に農業関係の内容のものは少ない感じで、TPPに触れている文章について判明したものを訳してみた。

あくまでも辞書で引いて直訳したものなので、単語の意味や言い回しなどが違っていたらゴメンなさい。

The recent publication of quantitative analysis regarding the possible economic effects of Japan's participating in the Trans Pacific Partnership initiative is one of the few notable exceptions.

「日本が率先してTPPに参加することによる経済効果の可能性について最近公表しているが、注目する例外のいくつかの中の1つだ。」

この訳文からは日本農業新聞(e農net)のいう、『「(費用対効果をあまり分析しない日本政府の)数少ない注目すべき例外の一つ」と、皮肉を込めて称賛した』という内容は読み取れない。また、朝日新聞(時事通信社)のいう、『政府が具体的な試算を示したことを「より費用対効果の高い貿易政策や措置の導入に貢献する」と評価した。』という内容も読み取れなかった。

ただし、報告書では「少なくとも注目する例外のいくつかの中の1つ」と述べていることからすれば、世界貿易機関(WTO)は日本のTPP参加に期待はしているような感じがする。

今回の報道は、それぞれ解釈の違いや少し大袈裟な表現があったように感じる。賛成派と反対派の立場でそうなってくるのもしょうがないと思う。

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総括的なものについては、ロイターが報じているとおりの内容だと思う。
日本は貿易自由化進める必要=WTO報告【ロイター 2/15】
[ジュネーブ 15日 ロイター] 世界貿易機関(WTO)は15日、日本は競争力回復や成長押し上げに向けた幅広い構造改革の一環として、貿易自由化を進めていく必要がある、との見解を示した。
WTOは日本の貿易政策に関する定期的な審査報告のなかで、緩和的なマクロ経済政策は、円高によって効果が弱められたものの、日本経済の世界金融危機からの回復に寄与したとの見方を示した。
しかし、こうした政策は、急速な高齢化などの長期的な構造問題への取り組みにはつながっておらず、それが実質国内総生産(GDP)の低い伸びに反映されている、と指摘。
「これらの問題に対しては、広範な構造改革により一段と効果的な対処が可能だ。改革には、貿易の自由化(とそれに伴う競争力への効果)が不可欠な要素となる」とした。
その上で「しかし構造改革は2009年以降、どちからといえば減速した」との認識を示した。
報告書はまた、日本の農業は他の部門に比べ生産性が低いとし、政府は農家への所得補償制度の導入を進めているが、農業部門は高関税や輸入割り当てなど政府からの多大な支援の恩恵を受けている、と指摘した。
同報告書は1月初旬に作成されており、菅直人首相が最近示している改革に向けた取り組みなどは反映されていない。

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